眼科全般を診療対象としています。
近隣病院・診療所との連携を大切に、あらゆる疾患の紹介患者さん・救急患者を受け入れ、適切な検査・診療・治療を心がけています。
落ち着いた患者さんには、紹介元や適切な診療所への逆紹介をしています。
予定手術は月曜日か金曜日に行います。
手術申込日から手術までに、1~2回程度の受診が必要です。
当院では、体に病気のある方やご高齢の方の手術が多いのですが、最近は全例で通院手術となっています(日帰り手術)。どうしても局所麻酔での施行が不能な方(全身麻酔が必要な方)のみ、入院手術です。手術が不安などご希望の方へは、安定剤などで随時対応させていただきます。
井上真由美,加藤睦子,中山 正,他.眼科通院手術における患者の満足度について.岡山赤十字病院医学雑誌22:45-49,2011
井上真由美,加藤睦子,中山 正,他.白内障手術における当院の役割.岡山赤十字病院医学雑誌24:15-20,2013
外来手術
手術当日の昼前に来院頂き、外来と処置室で手術準備・手術・術後1時間安静の後、夕方には帰れます。
その後もどなたかの送り迎えで通院が必要です。
外来 | 術日 | 翌日 | 術2-3日後 | 術1週間後 | 以後 |
---|---|---|---|---|---|
月曜日 | (月曜日) 昼前来院 午後手術 | (火曜日) 午前 | (水曜日)又は(木曜日) 午前 | (月曜日)又は(火曜日) 午前 | 適宜 |
金曜日 | (金曜日) 昼前来院 午後手術 | (土曜日) 午前 | (月曜日)又は(火曜日) 午前 | (木曜日)又は(金曜日) 午前 | 適宜 |
上記以降の通院は、経過や緑内障ドレーン挿入術併用などによって異なりますが、一般的には徐々に来院間隔が延びていきます。
主に、単焦点眼内レンズ、乱視矯正用眼内レンズ、二焦点眼内レンズ(屈折型の遠近両用眼内レンズ)を挿入しています(いずれも保険適応)。
多焦点眼内レンズ、焦点深度拡張型眼内レンズ(令和2年4月より選定療養*)等についてもご相談に応じます。
多焦点眼内レンズ挿入に関して、令和2年4月から、それまでの先進医療から選定療養となりました。選定療養では、通常の白内障手術にかかる治療費(保険適応)に加えて、別途、多焦点眼内レンズ代の差額と多焦点眼内レンズ挿入に必要な追加検査の費用を負担していただく必要があります
対応可能な多焦点眼内レンズ:テクニス シンフォニー®️OB、テクニス シンフォニー®️ トーリックII OB、アルコンアクリソフ®️IQ PanOptix®️、アルコンアクリソフ®️IQ PanOptix®️ トーリック、テクニス シナジー®️、テクニス シナジー®️ トーリックII(2024/06月現在)
手術後の見え方と眼鏡の使い方について
手術前に、それまでの眼鏡使用法やライフスタイルに関する詳細なアンケートを行い、術後の見え方に関するご希望を伺います。その後、詳細な検査で目を評価し、多焦点眼内レンズやマイルドモノビジョンを含めて最適な眼内レンズを決めさせていただきます。状況によってはご希望と違う眼内レンズや眼鏡使用法をお勧めすることもあります。
多焦点眼内レンズと単焦点眼内レンズの違い
最も大きな違いは術後の眼鏡依存度です。どちらにもメリットとデメリットがあります。全ての人に境目の無い遠近両用眼鏡が合うわけではない以上に、全ての人に多焦点眼内レンズが合うわけではありません。元々の屈折(近視、強度近視、遠視、乱視など)や収差、職業や趣味、年齢などを総合的に判断して慎重に、それぞれの患者さんに合う眼内レンズを選択させていただきます。
荻野摩耶、加藤睦子、高田和子、植杉美子、中山正他:眼内レンズによるモノビジョン法の検討-第3報 術後の他覚的視機能評価と満足度について.岡山赤十字病院医学雑誌23:66-70,2012
加藤睦子,中山 正,井上 康,他.眼内レンズをトーリックレンズに交換し、良好なモノビジョンを得た1例.眼科手術27:637-642,2014
白内障手術後の視力回復について
白内障手術でどれくらい見えるようになるかは、目の他の部分に依存することが殆どです。つまり、白内障の他に目の病気がなければ良く見えるようになりますが、同じ手術をしても、白内障以外の病気があると、思うほど視力が回復しないことがあります。
例;糖尿病網膜症、黄斑変性(加齢性、近視性など)、眼底出血、緑内障、視神経萎縮、角膜変性、脳神経疾患、認知症など
難治性白内障とは
一般的に、散瞳不良眼、チン氏帯脆弱・断裂眼、進行性核白内障、ご高齢で多くの全身疾患を合併されている方などは手術がやりにくいと言われています。また水晶体や眼内レンズの亜脱臼・脱臼眼には、以下のような眼内レンズ強膜内固定術が必要になります。これらの難治性白内障も、当院では近隣施設からのご紹介を多く受け入れています。
加藤睦子,他.外傷性水晶体脱臼術後の眼圧経過と視力予後.臨床眼科66(5):685-690,2012
野田拓志,加藤睦子,中山正,他. 特発性水晶体真性落屑を伴った白内障手術におけるブリリアントブルーG染色の有用性.岡山赤十字病院医学雑誌 24(1): 57-60. 2013加藤睦子「超高齢社会における眼内レンズ選択」Johnson & Johnson VISION Surgical Seminar in Okayama.2021年3月26日
眼内レンズ強膜内固定術について
白内障手術時に眼内レンズを水晶体嚢内に挿入することが不可能な場合や、挿入後の偏位・脱臼が危惧される場合、あるいは白内障手術後に眼内レンズが偏位・脱臼してきた場合に、毛様溝を経由して強膜に眼内レンズループを差し込む手術を行います。当院では、この手術を従来から多数行っており、長期成績も良好です。
加藤睦子,他.水晶体亜脱臼(Zinn小帯脆弱)への取り組みと眼内レンズ毛様溝縫着術の検討.岡山赤十字病院医学雑誌21:47-52,2010
加藤睦子,他.眼内レンズ毛様溝縫着術の手術成績.臨床眼科67(4):503-509,2013
加藤睦子「CTR入り水晶体嚢を温存した上方ループ強膜内固定術」第5回 新手術ビデオカンファレンス2019年7月12日
難波倫江、加藤睦子、他:眼内レンズ強膜内固定術の術後成績. 臨床眼科 74(10), 1228-1234
加藤睦子「CTR入り水晶体嚢を温存した眼内レンズ強膜内固定術」第44回日本眼科手術学会総会 2021年1月29日
Mutsuko Kato, Michie Namba, Sachika Shimoyama, Mayumi Inoue, Chihiro Ouchi, Takehiro Shimizu. Modified Technique for Reverse Optic Capture and Intrascleral Haptic Fixation to Stabilize Intraocular Lenses. Journal of Cataract and Refractive Surgery, Under Review.
細隙灯検査、眼底(視神経乳頭)検査、眼圧測定に加えてゴールドマン視野検査、ハンフリー視野検査、OCTを用いた視神経乳頭および黄斑部神経線維層の形状解析、角膜厚測定による眼圧補正などにより総合的に早期診断、進行防止に努めています。 点眼加療が基本となり、安定化が得られた場合はご自宅近くにかかりつけ眼科を作って頂きます。
点眼のみで進行を抑えることができない場合や多剤点眼加療が困難な場合には、適切な時期に手術加療を行います。当院でも低侵襲緑内障手術に取り組んでおり、近年は早めに外科的治療介入をすることで、点眼本数を減らしたり、房水流出路の機能維持を達成したりして、長寿に耐えうる視野の維持を目指しています(白内障手術併用眼内ドレーン挿入術:iStent®️ inject W挿入、フックロトミーなど)。線維柱帯切除術や緑内障ロングチューブシャント手術が必要になるような障害が進行した難症例は、連携施設の緑内障専門医に紹介させて頂きます。必要に応じて、当院でも岡山大学病院緑内障専門医の外来を受診することができます。
加藤睦子,中山 正,他.眼虚血症候群の血管新生緑内障にベバシズマブ前投与しトラベクレクトミートリプル手術を施行した1例.眼科51(11):1559-1565,2009
加藤睦子,他.当院でのマイトマイシンC併用線維柱帯切除術の手術成績.岡山赤十字病院医学雑誌22:38-44,2011
加藤睦子.第12回点眼薬クイズ「緑内障の点眼薬(4)」眼科ケア23巻10号, 2021. メディカ出版
近年、糖尿病網膜症の治療が大きく進歩し、進行した糖尿病網膜症でもレーザー加療だけでなく、VEGF阻害薬やステロイド眼注の適切な併用、適切な手術介入によって、ある程度の高い視機能を維持することが可能になってきました。しかし、糖尿病網膜症を合併した方は全身合併症も多く、当院内の糖尿病センターや腎臓内科・循環器内科と連携しながら、全人治療を行っています。
中山 正,他.当院での糖尿病網膜症の手術成績.岡山赤十字病院医学雑誌@:@-@,20
緊急もしくは準緊急手術で対応します。
目の状況や年齢に応じて、全身麻酔での網膜復位術、局所麻酔での硝子体手術を行い、初回手術で治癒可能です。
専門医が診断・治療にあたります。加齢黄斑変性、黄斑円孔、黄斑前膜など。
OCT、OCTAでの詳細な検査が可能です。
VEGF阻害薬の硝子体内投与(アイリーア、ルセンティス、ベオビュ)も専門医が正確に行っています。加齢黄斑変性へのPDT(光力学療法)は、レーザー治療器が無いため行えません。
黄斑円孔への手術では、空気でのタンポナーデ治療に取り組み、うつむき安静・入院期間の軽減と早めの社会復帰に努めています。黄斑前膜への手術は、安全な短期入院で行っています。
当院には自己免疫疾患センターがあり、膠原病内科を中心に、臓器横断的に各科が連携協力できる体制が整っています(膠原病内科、腎臓内科、循環器内科、呼吸器内科、血液内科、皮膚科、眼科、耳鼻科など。コメディカルスタッフ:薬剤部、臨床検査部、リハビリテーション科、精神神経科臨床心理士、看護部、事務部)。月に1度のカンファレンスや症例検討で情報共有と協力体制を整え、 数ヶ月に1度の自己免疫疾患研究会開催等で、眼科以外の総合的な知識向上に取り組んでいます。また加藤医師は、非感染性ぶどう膜炎へのTNF阻害薬の導入治療・継続治療の承認医師であり、当院の自己免疫疾患センターと協力しながら加療できます。更なる難症例は、山口大学眼科の柳井亮二先生にご高診いただき、医療連携で併診管理しています。
田邊真理子,中山 正,加藤 睦子,他.岡山赤十字病院におけるぶどう膜炎の統計的特徴と網膜血管炎の検討.岡山赤十字病院医学雑誌27:16-23,2016
経験豊富な視能訓練士が検査し、隔月第2火曜日午後には川崎医科大学総合医療センター長谷部聡教授の専門外来もあります。手術は川崎医科大学総合医療センターで行います。
下山 幸花,加藤 睦子,高田 和子,植杉 美子,横山 梓,中山 正,他.60歳以上の症例にみられた加齢による斜視の検討.岡山赤十字病院医学雑誌27:24-28,2016
交通外傷、スポーツ外傷、化学外傷など。あらゆる外傷に対応しています。眼窩骨折は当院形成外科と連携し、適切に手術加療します。
加藤 睦子,田邊 真理子,野田 拓志,中山 正,他. 眼窩壁骨折96例の臨床的検討.岡山赤十字病院医学雑誌 28(1): 39−48. 2017
難治性疾患の特殊なコンタクトレンズ(オルソケラトロジーは除く)(円錐角膜、角膜不正乱視など)を扱っています。一般的な近視用コンタクトレンズへの対応は十分ではありません。
*オルソケラトロジー、近視矯正レーザー治療・角膜疾患レーザー治療は行っていません。
アカントアメーバ角膜炎などの各種角膜感染症、眼表面疾患にも取り組み、自己血清点眼加療も可能です。難治症例は、適切な専門病院に紹介させていただきます。
加藤 睦子:岡山県眼科医会 学校保健部 <眼科豆知識 27> 「コンタクトレンズあれこれ」岡山県学校保健だより、岡山県眼科医会HPなど 2021年1月
斜視検査、負荷屈折検査、眼鏡処方などを、経験豊富な視能訓練士4名が担当しています。
Bilateral pinhole法とオクルアを用いたHumphrey視野検査が診断に有効であった心因性視覚障害の1症例.横山 梓,中山 正,高田 和子,植杉 美子,下山 幸花,他.岡山赤十字病院医学雑誌27:47-52,2016
月曜日・金曜日の予定手術の他、外来処置室での前眼部手術・眼注射、緊急手術などを随時行っています。
加藤睦子,他.網膜静脈分枝閉塞症に伴う黄斑浮腫へのベバシズマブ硝子体内投与.臨床眼科63(5):683-687,2009
横山 梓,中山 正,加藤 睦子,高田 和子,植杉 美子,下山 幸花,他.網膜静脈分枝閉塞症に伴う黄斑浮腫患者のQuality of Lifeの評価.岡山赤十字病院医学雑誌29:40-47,2018
マルチカラーレーザー、PASCAL、YAGレーザーがあります。近視矯正レーザー・角膜疾患レーザーはありません。
平成6年卒業 医学博士
平成30年卒業
メッセージ / 精一杯頑張ります。よろしくお願いいたします。
月曜日 | 火曜日 | 水曜日 | 木曜日 | 金曜日 | |
---|---|---|---|---|---|
1診 | |||||
2診 | 有安 奏 | 有安 奏 | 有安 奏 | 有安 奏 | |
3診 | 井出 直宏 | 井出 直宏 | 井出 直宏 | 井出 直宏 |
月曜日 | 火曜日 | 水曜日 | 木曜日 | 金曜日 | |
---|---|---|---|---|---|
手術 | 検査 | 検査 | 検査 | 手術 |