循環器急性疾患のタイムリーな診断および内科的治療が出来る事を目標に、急性心筋梗塞、狭心症、心不全、不整脈などの循環器疾患全般の治療をしています。症例カンファレンスを行ってチーム医療を実践し、専門医の育成にも力を入れています。
循環器内科では平成30年10月より心不全地域連携パス外来を開設しました。岡山県では心血管疾患に対する医療連携を推進しており、急性期病院とかかりつけ医間において、心血管疾患の治療に必要な情報を切れ目なく共有するための医療連携パスツール「安心ハート手帳」及び「地域連携診療計画書のひな型」を作成しています。詳細は、下記ホームページをご覧ください。
「岡山県医療連携パス(心不全)」で診療している患者さんの連携窓口として、心不全地域連携パス外来を是非ご活用ください。
循環器内科では平成29年7月より岡山赤十字玉野病院で、火曜日の午後に隔週で循環器外来を開設しています。また平成30年11月からは毎週金曜日の午前にも外来枠を拡大しています。玉野地区の開業医の先生方からのご紹介はもちろんですが、玉野病院での循環器専門医によるフォローアップをご希望の方、更には心臓病が気になる方も、どうぞお気軽にご相談ください。
高度な精密検査が必要な場合や、急きょ入院が必要な場合でも、岡山赤十字病院(本院)と連携して対応させていただきます。もちろん、岡山市内・倉敷市内の他の大病院にも紹介が可能です。
循環器内科では平成24年10月より下肢血管外来を開設しました。持病で糖尿病がおありだったり、閉塞性動脈硬化症など歩行時に下肢のしびれ、痛みがある方など気軽にご相談ください。
岡山県の救命救急センターの一角として、三次救急医療を担っており、循環器救急疾患の比率が高いのが特徴です。当院には年間4,000台超の救急車が搬送され、その数は岡山市内では第1位で、県内でも屈指の救急病院です。年間約1,000人の当科入院患者のうち、CCUへの入院率は約30%と高く、当科は内科疾患救急診療の一翼を担っています。
循環器センターとして心臓血管外科とも協力し、診療を行っています。
昭和54年8月の循環器センター開設より、虚血性心疾患に対するカテーテル治療を中心として診療を行っています。2012年からは末梢動脈のカテーテル治療も開始しました。2014年4月にはIVRセンターも開設し、3次元マッピングシステムも導入され、不整脈(心房細動を含む)に対するカテーテル治療も行うことができるようになりました。
日本循環器学会専門医制度の研修施設認定を受けているのをはじめ、虚血性心疾患のカテーテル治療・不整脈のカテーテル治療の学会研修施設でもあり、循環器内科臨床医を目指す医師のキャリアパスとして適しています。
日本循環器学会 循環器救急医療委員会(JCS-ITC)中国支部主催のAHA(米国心臓協会)BLS/ACLS講習会を、岡山県を中心に広島県、山口県などで月1回程度と積極的に行っています。岡山県での講習会は当院で開催しているので、履修しやすい環境が整っています。当院の初期臨床研修医は全員履修しており、好評を得ています。希望者はインストラクターへのステップアップも可能です。
また既定の研修が必要ですが、希望があれば、災害時には災害派遣医療チーム(DMAT)や日本赤十字社 岡山県支部の救護班活動に参加することも可能です。
循環器内科では医師及び後期研修医を募集しています。 随時対応いたしますので、お気軽にご相談ください。
経験は問いません。PCIにつきましては後期研修医(2-3年間)でtype B1までは必ず、 医師(スタッフ)の場合、慢性完全閉塞例まで主術者としてできるようになるまで指導します。すでに主術者として経験のある方は無論大歓迎です。委細面談に応じますので、下記までご連絡ください。
糖尿病、脂質異常症、慢性腎臓病、加齢などを背景に動脈硬化が進むとカルシウムが血管に沈着し石灰化したプラークを認める場合があります。石灰化病変は硬いために厚みが増すと、通常のバルーンやステントでは十分に拡張できないこともあります。そのため血管内超音波(IVUS)や光干渉断層法(OCT)などのイメージングデバイスを用いて病変部の性状を評価し、スコアリングバルーンやロータブレーターを使用することで病変の拡張性を向上させる治療を行っています。
ロータブレーターはカテーテルの先端にダイアモンド粒子が埋め込まれており、1分間に17万回転と高速回転させることで、柔らかいものは削らず、硬い病変のみを削るシステムです。こういったデバイスを駆使し高難易度病変の治療にも対応しています。
特に狭心症・心筋梗塞や心不全の診断目的でカテーテル検査を行います。
以下のチェックリストにひとつでもあてはまる方は、検査が必要かもしれません。
動脈硬化により、心臓の栄養血管である冠動脈が狭くなったり詰まったりして、心臓への血流が不足する病気です。様々な検査方法で、冠動脈の状態を調べます。
踏み台昇降やルーム・ランナーなどで運動をして心臓に負担をかけ、心電図変化があるかどうかを調べます。検査時間は10分程度です。
放射線の被ばくはありません。
左の例では、運動後に心電図が変化しています(ST部分の低下)。
運動や薬で心臓に負担をかけ、放射性同位元素を注射して心臓の血流分布を円形の画像にします。検査時間は約半日です。放射線の被ばくは、16mSv程度です。
左の例では、負荷時に広い範囲で血流の低下(白矢)がみられ、安静時には、ほぼ回復しています。
ヨード造影剤を注射しながら、冠動脈を素早くCT撮影します。検査時間は約15分です。太さ1.5~2mm程度の血管までわかります。
放射線の被ばくは、16mSv程度です。
左の例では、冠動脈のところどころに狭くなっているところがみられます。
血管内にカテーテルを入れて、ヨード造影剤を急速注入しながらレントゲンで冠動脈を動画撮影します。最も詳しい検査で、太さ0.2mm程度の血管までわかります。検査時間は約20分で放射線の被ばくは、心臓付近では7mSv程度です。
左の例では、白矢印部分に高度の狭窄病変を認めます。
(1) たたんだ風船とステントを病変部にかけます。
(2) 風船を膨らませて、ステントを広げます。
(3) 風船を抜くと、ステントだけが残ります。
不整脈の症状は動悸、失神、胸部不快感などですが、無症状の場合もあります。無症状であっても重篤な合併症を引き起こすことがあります。
脈が遅くなり、時には止まってしまう徐脈性不整脈、脈が速くなる頻脈性不整脈、自分のペースメーカー以外の調律が出現する期外収縮があります。心房が起源の場合と心室の起源の場合とあり、たくさんの不整脈の種類があります。経過観察でよい不整脈から、突然死のリスクの高い危険な不整脈まで様々あり、治療法はそれぞれ異なります。
不整脈の種類や、心臓の原疾患、症状の強さなどにより治療法を検討します。
期外収縮や頻脈性不整脈に対して行います。不整脈の原因となっている組織を高周波で壊死させ、不整脈を根治する治療です。局所麻酔と静脈麻酔を使用し、手術中はほぼ眠っていただいて治療しています。手術時間は症例によって異なりますが、2−4時間程度です。当院では3Dマッピングシステムを駆使し、CTや超音波にて作成した3次元的に構築した心臓の構造を治療時に用いることにより、より精度の高い治療が可能となっています。
心房細動のカテーテルアブレーション
実際のカテーテルと3Dマッピングでの画像を同期させ、カテーテル先端の圧力、通電した部位、通電時間などの確認ができ、より精度の高い治療が可能となっています。
図1 左房造影
図2 左下肺静脈にアブレーション
図3 CTで構築した3Dマッピングシステム上での通電ポイント
徐脈性不整脈で、失神や心不全など症状が出現する場合には心臓が働かない時に電気信号を出すペースメーカーを植え込みます。
以前はMRIが撮れなくなっていましたが、近年MRI対応デバイスも導入し、植え込んだ後でも一定の条件をクリアすればMRIも撮像可能となっています。
心室性不整脈による突然死のリスクが高い場合、植え込み型除細動器を挿入します。また、左心機能低下し、心臓の収縮に電気的なばらつきのある場合、両心室ペーシングを行えるデバイスを挿入します。植え込み型除細動器に関してはMRI対応デバイスが発売されており、一定の条件をクリアすればMRI撮像が可能となっています。
ペースメーカー、植え込み型除細動器、両室ペーシング機能付き植え込み型除細動器を挿入し退院した後、除細動などの治療が行われた場合やデバイスの不具合が出現した場合にすぐに対応できるよう、自宅にいてもインターネットでモニタリングを行っています。必要な場合は病院から連絡し、次の外来受診日を待たずに早い対応が可能となっています。
動悸、失神、心電図異常など不整脈が疑われたら循環器内科を受診するようにしましょう。
昭和54年の循環器センター開設以来、24,000件超の心臓カテーテルを行いました。
2017 | 2018 | 2019 | 2020 | 2021 | |
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カテーテル総数(件) | 811 | 801 | 1047 | 863 | 803 |
冠動脈造影(件) | 710 | 665 | 858 | 700 | 616 |
経皮的冠動脈形成術(件) | 218 | 210 | 268 | 215 | 205 |
うち、ローターブレーター(件) | 3 | 3 | 4 | ||
末梢血管カテーテル治療(件) | 8 | 8 | 13 | 4 | 8 |
電気生理学的検査(件) | 57 | 70 | 112 | 92 | 87 |
うち、カテーテルアブレーション(件) | 33 | 54 | 101 | 88 | 80 |
ペースメーカ等手術(件) | 41 | 34 | 48 | 36 | 61 |
うち、植込み型除細動器(件) | 5 | 4 |
平成8年卒業
平成2年卒業
平成12年卒業
メッセージ / 不整脈の診断・カテーテルアブレーションを行います。
平成31年卒業
月曜日 | 火曜日 | 水曜日 | 木曜日 | 金曜日 |
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物部 吉伸 | 村山 晃三 | 安東 千裕 | 植松 凜也(1・3・5週) | 中山 博誉 |
宗石 翔(1・3・5週) | 坂東 優希(1・3・5週) | 中井 優 | 氏家 正皓(2・4週) | 西浦 義雄(1・3・5週) |
岡 智彦(2・4週) | 曽我部 大輔(2・4週) | 宗石 愛花(1・3・5週) | 大槻 啓剛(2・4週) | |
島﨑 海渡(2・4週) |
月曜日 | 火曜日 | 水曜日 | 木曜日 | 金曜日 |
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藤原 隆行 |
月曜日 | 火曜日 | 水曜日 | 木曜日 | 金曜日 |
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藤井 総一郎 | 竹内 誠 | 藤井 総一郎 | 新谷 大悟 | 竹内 誠 |
新谷 大悟 | 木村 真衣子 |
月曜日 | 火曜日 | 水曜日 | 木曜日 | 金曜日 |
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宮下 雄博 | 牧田 文子 | 若林 大智 | 塚本 啓子 | 藤原 隆行 |
月曜日 | 火曜日 | 水曜日 | 木曜日 | 金曜日 |
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岡田 震一 |
月曜日 | 火曜日 | 水曜日 | 木曜日 | 金曜日 |
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佐住 洋祐(岡大) | 長谷川 功 |
月曜日 | 火曜日 | 水曜日 | 木曜日 | 金曜日 |
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長谷川 功 |
月曜日 | 火曜日 | 水曜日 | 木曜日 | 金曜日 |
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小山 芳伸 | 小山 芳伸 | 志田原 健太 | ||
志田原 健太 |
月曜日 | 火曜日 | 水曜日 | 木曜日 | 金曜日 |
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岡本 修吾 | 岡本 修吾 |
月曜日 | 火曜日 | 水曜日 | 木曜日 | 金曜日 |
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秋田 光洋 | 片岡 恵美子 | 井上 雅文 | 永井 裕大 | 井上 雅文 |
藤岡 紘平 | 秋田 光洋 | 藤岡 紘平 | ||
中山 博誉 |
月曜日 | 火曜日 | 水曜日 | 木曜日 | 金曜日 |
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小橋 春彦 | 歳森 淳一 | 小橋 春彦 | 歳森 淳一 |
月曜日 | 火曜日 | 水曜日 | 木曜日 | 金曜日 |
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原田 亮 | 秋元 悠 | 原田 亮 | 秋元 悠 |
月曜日 | 火曜日 | 水曜日 | 木曜日 | 金曜日 |
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細川 忍 | 別所 昭宏 | 萱谷 紘枝 | 佐久川 亮 | 細川 忍 |
安東 千裕 | 佐久川 亮 | 田岡 征高 | 萱谷 紘枝 | |
田岡 征高 | 宮原 秀彰 |
月曜日 | 火曜日 | 水曜日 | 木曜日 | 金曜日 |
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佐久川 亮(喘息) | 別所 昭宏(禁煙外来)※隔週 |
月曜日 | 火曜日 | 水曜日 | 木曜日 | 金曜日 |
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福家 聡一郎 | 田中 正道 | 福家 聡一郎 | 齋藤 博則 | 田中 正道 |
松浦 秀樹 | 柚木 佳 | 藤原 知洋 | 柚木 佳 |
月曜日 | 火曜日 | 水曜日 | 木曜日 | 金曜日 |
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齋藤 博則(ペースメーカー外来) ※第2週のみ | 田中 正道(ペースメーカー外来) ※第2週のみ | 循環器内科医師(ペースメーカー外来) ※第2週のみ | ||
柚木 佳(下肢血管外来) ※第2週以外 |
月曜日 | 火曜日 | 水曜日 | 木曜日 | 金曜日 |
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武久 康 | 武久 康 |
月曜日 | 火曜日 | 水曜日 | 木曜日 | 金曜日 |
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武久 康(事前予約) |